菩提樹荘の殺人 by 有栖川有栖

菩提樹荘の殺人

• 作者: 有栖川 有栖
• 出版社/メーカー: 文藝春秋
• 発売日: 2013/08/26
• メディア: 単行本

火村シリーズの中短編集。
本作は、4つの作品が掲載されています。
　・アポロンのナイフ　
　・雛人形を笑え
　・探偵、青の時代
　・菩提樹荘の殺人

タイトルは、ミステリものでありがちな
xxの殺人が、一番受けがよいからか
それが、本書のタイトルになっています。


この本は、特にトリックの意外性や、ミステリとして謎を
追及したものではなく、殺人事件等が起こり
それを、火村英生が、解決していきます。


しかし、本作はもう一個、4作品を通しての
モチーフがあったりします。
それが、「若さ」になります。

それぞれの作品が、若さの部分を
モチーフにして、作品が作られています。
とは言っても、堅苦しいものではなく
青春時代の若さであったり、若さを売りにしたカウンセラーの話だったりです。


一番おもしろかったのが、「探偵、青の時代」です。
そう火村の、大学時代のエピソード。
たわいもない事件ですが、持ち前の洞察力で
あっという間に何があったのかを、判明してくれます。
あれだけの状況証拠で、真相に辿れるとは、さすがの一言。

菩提樹荘の殺人

• 作者: 有栖川 有栖
• 出版社/メーカー: 文藝春秋
• 発売日: 2013/08/26
• メディア: 単行本

タグ：有栖川有栖 ミステリ

終物語（上） by 西尾維新

怪異には、それにふさわしい理由がある

終物語 (上) (講談社BOX)

• 作者: 西尾 維新
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 2013/10/22
• メディア: 単行本（ソフトカバー）

これは、阿良々木暦の過去を遡る物語。
化物語以前の阿良々木暦は、どのような人物だったのか。
なぜ、友達を作ると、人間強度が下がるなどと
のたまうようになったのか？


化物語以降の物語では
阿良々木暦は、少しずつ普通の人間に変わっていくが
なぜ化物語時点では普通でなかったのか？？


そうした、阿良々木暦の過去を振り返る物語です。
直江津高校の、放課後の教室で
ある古ぼけた廃屋の中で
クラスメイトの家のリビングで


阿良々木暦の、人生の岐路には
一人の少女の影があった。
（忘れすぎだろ、と思いますが）
それが、阿良々木暦の始点でもあるのだと。


また、この上巻ではもう一人のキーパーソンが出てきます。
表紙に登場してくれている、忍野扇です。
ようやくビジュアル化してくれましたね。

セカンドシーズンでも、折に触れ登場し
訳の分からないことを言いながら
物語の核心に触れていく。

果たして、この少女は何者なのか？
一体目的は何なのか？
忍野メメの姪というのは、本当なのか？
色々謎が深まりますが、中巻・下巻に続いてきます。。。


ようやく、終物語を読み始めました！
もう下巻まで、出ているので
早い所追いついて、読まないといけませんな。。。
幸せな結末になることを、祈っています！！

タグ：西尾維新 物語シリーズ

悲痛伝 by 西尾維新

死はゲームオーバーでもあり
ゲームのクリアでもある

悲痛伝 (講談社ノベルス)

• 作者: 西尾 維新
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 2013/02/27
• メディア: 新書

前巻の悲鳴伝に続いての続巻となります。
シリーズ名は、伝説シリーズとなるそう。
この後も、悲惨伝、悲報伝、非業伝と続く予定。



悲鳴伝は、ヒーロー物の形を踏襲しながらも、
お約束を外し続け、とても印象に残っていました。

そんな中で、続編となる悲痛伝は
はたしてどのような物語となるのか？



導入部は、この物語の主人公
地球撲滅軍　室長　空々空
のヘリコプターの中の会話から。

なんと四国の住民、約300万人と
連絡が取れない、なおかつ住民の姿も見つからない！

これが地球からの攻撃なのかどうかを
調査するのが、少年に与えられたミッションです。
期限は一週間！！


ヘリから落下した空々空に
早速の攻撃！！

謎の爆発が、間近に迫ってきて
それを回避した空々空の現れたのは
魔法少女、登澱証。


そう悲痛伝ではこの魔法少女との
やり取りが主になってきます。
時には味方、時には敵
もしくは第三者。


空々空を中心にして、魔法少女達との関係が
その時々によって変化していき
物語の謎に迫っていきます。


どうでしょうか？？
また一筋縄ではいかない物語が
進んでいきます。


それにしても、分厚いですね。。。
本編だけでも、520ページあります。
仰向けで読んでいたら
腕がプルプルしちゃってましたｗ